CONTEST
コンテスト
Rethink PROJECT賞
作品タイトル
すいかみかんばくわんね?
作品テーマ地域
熊本県熊本市
お名前
山村 悠月 さん
作品説明
すいか?みかん?
熊本県出身の祖母から始まったこの事件。
一瞬訳が分からなかったけど意味がわかると思わず『クスッ』と笑ってしまうような実体験をポスターに込めました。このような小さな勘違いでも笑える熊本の雰囲気や暖かさが伝わってほしいと思います。
受賞者コメント
この度はRethink PROJECT賞に選んでいただきありがとうございます。
この作品は熊本県の暖かい雰囲気がより多くの人に伝わるように自身の体験を元にして作りました。「すいか」という方言の意外性やポスターの雰囲気をきっかけに祖母の地元でもある熊本県に興味を持ってもらえるきっかけになればいいなと思いました。
審査員コメント
筒井 美希 氏
すいか? みかん? 私も一緒に「?」となりました。キャプションを読んで、理解。シンプルな構図ですが伝えたいことがぎゅっと詰まっていて、目を引く作品に仕上がっています。おばあちゃんの優しい声が聞こえてきそうな文字の表現も素敵ですね。
地域の魅力を伝えようとしたとき、一般論やデータで裏付けされた客観的な指標を頼るのも悪いことではないのですが、それだけではどうしても訴える力が弱くなってしまう。作り手自身が身を持って体験したこと、感じたことが表現されていると、ぐっとリアルで心に残ります。この作品にも、そんな体温を感じました。
カイシトモヤ 氏
方言の面白さを題材にした作品はありましたが、言葉をビジュアルに変換する際になかなか苦戦している様子でした。この作品も直球のイメージ変換ではあるものの、見慣れたスイカという野菜のイメージが手のひらサイズまで縮小されたことによる「ビジュアル・ショック」がプロっぽい演出だと感じました。画像合成の技術だけに依拠せず、キャッチコピーの配置による誘目性や、文字を背後に置いて立体感を出す演出など、最後まで丁寧にしあげているのが良いと感じました。本プロジェクトに相応しい、老若男女誰でもダイレクトにメッセージが伝わる作品です。
田原 洋樹 氏
一瞬「新種の果物か?」と思わせる、斬新な画像が飛び込んできます。 そのあと、「すいか」が方言だと気づくとともに、おばあちゃんの孫に対する愛情や、孫がおばあちゃんのいるふるさとに抱く愛着がストレートにポスターから伝わってきました。 おばあちゃんの優しい手と斬新な果物のデザインというクリエイティブとしての完成度、全体を包むほっこりとした暖かさ、そして自然に笑みがこぼれるユニークさ。 全ての面で他の作品を凌駕する力作でした。
今城 敬之 氏
見事に騙されました。一目見て強烈な衝撃を受け、スイカ模様のミカンなるものがこの世にあるんだ、と自らの無知を恥じたほどです。しかし少し冷静に良く眺めてみると、作者の伝えようとする温かくおおらかな地域性があふれていました。「スイカミカン」を差し出す手の平も非常に効果的で、笑顔のおばあさんの顔が浮かんできます。日常を忘れて癒されるであろうこの場所に行ってみたくなりました。
加藤 達也 氏
作品を初めて拝見した時、この不思議な果物は日本のどこかに実在するものなのだと信じてしまいました。私が勘違いをしたのは、少し傷の付いた「すいかみかん」自体の高いクオリティもさることながら、温もりのあるご老人の手と、ご当地の方言で記されたキャッチコピーも相まって、その情景を容易に想像することが出来たからなのだと思います。受賞者様の実体験が、新しい視点と発想で表現された最優秀賞に相応しい作品であると評価しています。
呉 京樹 氏
ビジュアルのインパクトで先ず引き込まれ!?、コピーを読んでさらに??と2度引き込まれ、説明を読んで理解。ポスターとしての役割をしっかりと果たしながら、地域特有の温かみや方言をうまく見ている人に伝える良き作品でした。