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PROJECT REPORT

Rethink講座&ワークショップレポート 神戸編  2日目 ~牛より虎より、甘いのがお好き。~

「進撃のスイーツ!」

今回のRethink講座は、・神戸(2日間開催の2日目)。神戸といえば、「神戸牛」「阪神タイガース」「南京町」などが有名ですが、今回のワークショップでは、歴史の深い「KOBEスイーツ」が登場。果たして、参加者はこの「KOBEスイーツ」をどのようにアピールできるのでしょうか…?

2021 Rethink Creator PROJECT 第7回 神戸セミナー  2日目

【日時】 7月3日(土)13:30〜16:30
【会場】 ON PAPER
【住所】〒650-0033 神戸市中央区江戸町85-1 ベイ・ウイング神戸ビル10F

神戸セミナーの会場&参加者は?

神戸セミナーが行われたのは、ON PAPER。「新しい価値を作り出す人」をコンセプトとした、コワーキングスペース中心の施設です。魅力的なコミュニティを生み出す、空間・情報・目的が揃った会場です。神戸は2日間の開催でしたが、2日目の参加者は男女比1:3と、女性が多く参加していました。年代は20~50代まで幅広く、属性としては、会社員・公務員が7割、自営業・フリーランスの方が1割、学生が1割といったところクリエイティブなお仕事未経験者が過半数で、「初めてだけどクリエイティブに触れてみたい!」といった方が多かったようです。昨今のコロナ情勢を鑑みて、リアル・オンライン双方で参加を募り、会場が密にならないようリアル参加の人数を限定。入室前の検温や消毒の徹底など、万全の感染対策を尽くして開催されました。

神戸セミナーの講師はこんな人!

下田 裕美(HIROMI SHIMODA)

職業:フリーランスクリエイター
在住地:東京都
葛飾区在住のフリーランスクリエイター。クリエイター歴は10年で、スクールのデザイン講師、スタートアップ企業のフリーランスデザイナーとして活躍中。Rethink Creator PROJECTにはキックオフから参加し、Rethink PROJECTのロゴをリブランディング。思い入れのあるプロジェクトのセミナーに、本日は講師という形で登壇。
下田氏のRethink Createはこちら>>

佐藤 貴英子(KIEKO SATO)

職業:STORY代表・神戸のアパレル会社員&フリーデザイナー&農家
在住地:兵庫県
神戸生まれの神戸育ち。アパレル、人材派遣、八百屋の営業マンとして活躍する異色の経歴を持ち、現在勤めているアパレル会社では、営業の傍らカタログやWeb制作を構成からデザインまで担当している。Rethinkプロジェクト神戸セミナーに参加したことをきっかけに、フリーのデザイナーとして活動。地元目線で講師を務める。

Rethink Creator PROJECT 神戸セミナー2日目、いざスタート!

まずは、神戸市経済観光局のプロデューサー、藤野秀敏氏がご挨拶。参加してくださった皆さんに対して、デザインにあふれた神戸の街をRethinkして欲しいと応援メッセージをお伝えいただきました。続いて、今回の会場提供&神戸の特別講座にも協力いただいている、株式会社イディーの代表取締役・井上雄嵩氏からも挨拶が。「兵庫県の広報誌や地元企業のホームページなど、私たちは創業以来神戸市で広告・デザインのお仕事をさせて頂いています。地元が元気になるために、私たちが少しでも恩返しができればと思っています!」そして、Rethink Creator PROJECTを企画・運営している「株式会社クリエイターズマッチ」代表・呉(ご)のご挨拶。呉は神戸出身で、地元での開催に「感無量」の面持ちです。クリエイターズマッチは、クリエイターが働きやすい世界を創造することを目的とした会社。日本全国のクリエイター志望者に、学びの機会、スキルが身に付いた後のお仕事、どんな環境下でも業務ができるツールを提供し、資生堂やアディダス、バンダイなど、数多くの大手企業との取引実績もある企業です。Rethink Creator Seminarは、その「教育」ジャンルのひとつで、Rethink PROJECTの一環としてクリエイターズマッチが運営しているクリエイター講座。「地元を誰かにまかせない。」というキャッチコピーのとおり、クリエイターの地産地消を目的として、地元民しか知らないその土地の魅力を自分自身で発信する力を養うことができる、経験・未経験者問わず受講可能な参加型のクリエイティブセミナーなのです。続いて、今回の講師を務めるお二方の自己紹介。お互い知り合いのようで、下の名前で呼び合う仲の良さ。講師として参加者と一緒に、地元の魅力をRethinkすることをとても楽しみにしている様子です。さていよいよ、Rethink講座の始まりです!

神戸セミナーレポート其の壱 Rethink講座 IN 神戸編(2日目)


Rethink講座は、講師の下田さんと佐藤さんの軽妙な掛け合いで進んでいきます。Rethinkとは、「視点を変えて考える」という意味。

 

具体的にどのように視点を変えるか、というと…
1.FILTER属性を見る
2.INSIGHT内側を見る
3.CAPTA印象を見る
この3つの見方で「視点」を変えてみることで、地元の魅力を新しいカタチで伝えよう、という試みなんです。

 

さっそく、Rethinkで神戸の魅力を見つけてみよう!ということで出てきた画像は、地元ではなじみの深い観光地である「南京町」や「ハーバーランド」。神戸といえば、最初に出てくるイメージだと思います。画像をそのまま使用するなら、不特定多数にただ神戸の有名なモノを紹介する形になりますが、「特定の誰か」をイメージしてみると、ちょっと違った切り口が生まれてくるのではないでしょうか?そこで佐藤さんが例として挙げたのは…

佐藤さん「裕美ちゃん(下田さん)です笑」もし、下田さんをターゲットとして神戸を紹介するなら?
佐藤さん「ロマンチックなことが好きな裕美ちゃんには、新神戸のオリエンタルホテルですね!」

同じ「神戸って最高だよ!」というメッセージでも、特定の「誰か」をイメージすることで、「何を」魅せるかは大きく変わってきます。これが、FILTER。

 

お次は、INSIGHT。
佐藤さんからは、先ほど例に挙げた下田さんと“オリエンタルホテル”を組み合わせたのはなぜか?という理由として、「神戸の老舗ホテルで最高にラグジュアリーなひとときを過ごしてほしい」という想いが明かされました。単純に紹介したいモノの外側を見せるだけではなく、伝えたい相手を思い浮かべて、相手にマッチしたそのモノの内側を伝えると、ひと味違ったメッセージになるというワケです。

 

最後は、CAPTA。これは、対になるモノとしてDATAと比較すると分かりやすいかも。
・データ:性格で堅い情報(数値や属性、位置や時間などの定量的な情報)
・カプタ:自由でやわらかい情報(現象や心理、物語などの解釈が色々ある情報)

講師の佐藤さんの画像をデータで表すと「STORY代表 佐藤 貴英子 神戸市出身」。これをカプタとして伝えると、「滝川クリステルよりおもてなしができる女 知らんけど」。下田さん曰く、神戸に来た際に佐藤さんのおもてなしに感動したとのこと。同じ人物でも、カプタ=印象で伝えることで、随分伝わり方が変わるんだな、と実感できました。新神戸オリエンタルホテルをデータで伝えると「1870年創業 ORIENTAL HOTEL KOBE JAPAN」という感じ。カプタで伝えると「時が止まるシンデレラ だれでも神戸のお嬢様 ゆったり贅沢な旅を」という感じになりました。カプタを用いた豊かな表現には、思わず興味をそそられますね。データとカプタの表現をうまく組み合わせることで、より表現の幅が広がる、というワケです。

 

FILTER・INSIGHT・CAPTA、3つの手法でRethinkしてみると、身近な魅力が沢山見つかる。同じモノでもさまざまな表現ができる。それが実感できた講座でした!ここでは講座の一部をご紹介しましたが、実際にはほかにも地元のスポットやグルメがたくさん紹介され、講師がRethinkして新たな魅力を発見してくれました。地元の人も知らない名所や名物が次々と出てくるのを見ているだけでも楽しいのに、そこにRethinkでより魅力的なメッセージが添えられると、「行ってみたい!」「食べてみたい!」という気持ちが高まります。「セミナー後、街を歩くと発見だらけ!」「クリエイティブって難しそうって思ってたけど、視点を変えるだけで色んなアイデアが湧いてくるんですね」と、参加者からも大好評。このセミナーに参加したことがきっかけで、今はデザイナーとして活躍する先輩もいるんですよ。こんなに充実した講座&ワークショップなのに、未経験大歓迎、参加費は無料興味が湧いた方は、今後のセミナー開催予定をチェックしてみて下さい!

Rethink Creator Seminar2021 セミナー開催情報はこちら>>

神戸セミナーレポート其の弐 Rethinkワークショップ IN 神戸編(2日目)

RethinkワークショップIN神戸(2日目)のお題 Sweetな神戸の一面

休憩時間を挟んだ後は、学んだことを即実践、ということで、Rethinkを使ったワークショップの始まりです。使用する写真のテーマは「地元のアフターコロナをRethink!」。地元の写真のコピーを考えて、地元の魅力を伝えるポスターにしてみよう!ということで、最初のお題はというと…。神戸といえば、「KOBEスイーツ」。

佐藤さん「神戸は日本でいち早く西洋の文化を取り入れた街なので、洋菓子店舗数は1000軒近くあるんですよ」
下田さん「今回、コロナが落ち着いたら是非アフターヌーンティーをしてほしい!という意味を込めて、この写真を選びました」

ターゲットを決めよう ~さあ、誰に届ける?

オンライン
  • 食べている顔が世界一幸せそうな大親友
  • コロナで会えていない岡山の友人
  • 海外旅行とおいしい物好きなときめきたい30代ママの親友
  • 3児の子育てで毎日てんてんこまいの姉
リアル
  • 遠距離恋愛 初の神戸デートの彼女
  • 甘いもので癒されたい人
  • 神戸から東京に嫁いだ親友
  • 落ち着いたアラサー女性 お家時間を楽しみたい

まずは、このKOBEスイーツの画像を「誰に届けるか?」を決めるためのアイデア出し。
誰に伝えたいか、その相手を想像してみよう!ということで、参加者は2分という短い時間で、即座に考えて用紙に記入(オンライン参加者はチャット投稿)していきます。

下田さん「KOBEスイーツで有名なブランドってなんですか?」
佐藤さん「有名なのは、アンリ・シャルパンティエさんとか?私はツマガリさんのクッキーが好きですね!」
下田さん「是非食べてみたいですね」

下田さん、佐藤さんがスイーツ話で盛り上がっている中、参加者から続々案が出てきます!その中から神戸出身の佐藤さんが選んだのは…?

遠距離恋愛 初の神戸デートの彼女

コピーを考えよう ~さて、どのように伝える?

オンライン
  • 甘酸っぱい時間~カラフルなスイーツと共に~
  • 口いっぱい、きゅんと広がる神戸の思い出
  • あなたのこぼれる笑顔にきゅん
  • サク甘スイーツでのんびりお喋りしよう
リアル
  • 初デートで、初ヨダレをみた。やむを得ない。
  • 彼女を一目、お菓子を一口
  • 神戸とカレのあま~いおもいでの味
  • 見たいあの子の満足そうなあの笑顔 久しぶりに

ターゲットが決まったところで、続いては「相手に対するメッセージや印象的なワード(カプタ)を見つけよう」!
インスタのハッシュタグを付けるノリで、どんどんアイデアを挙げていってもらいます。参加者からは、カプタのアイデアが続々と集まってきます!
下田さん「元気チャージやほっこりタイムなど、ポジティブで明るい印象のカプタが集まっていますね」

次に、たくさん挙がったカプタを組み合わせてコピーを創っていきます。数あるなかから、佐藤さんが選んだのはこのコピー!

神戸とカレのあま~いおもいでの味

レイアウトを決めよう ~プロの技、拝見!

コピーが決まったところで、参加者の多数決で「文字(フォント)の種類」と「文字のレイアウト(縦書きか横書きか)」を決めます。
選ばれたのは、「ゴシック体&横書き」。

下田さん「デフォルトは“游ゴシック“というフォントなのですが、”あま~い”を表現するにはかけ離れています。今回は丸みを帯びた“丸ゴシック“というものを使っていきます」
フォントとレイアウトが決まり、下田さんがリアルタイムでポスターを仕上げていきます。文字の行間をつめて距離感を演出したり、”あま~い”を強調することによってインパクトを与えたりと、ポスターが次々と変化していきます!さあ、どのような仕上がりになったのでしょうか?
これが、完成したRethink!

参加者みんなで創った、Rethinkが完成しました!

下田さん「ゴシック体なのか、明朝体なのか。文字の間隔は狭いのか、広いのか。行間が狭いのか、広いのか。デザインというのは奥が深くて、ちょっとした配置で印象がガラッと変わります!」
佐藤さん「”カレ”の行間を狭くして2人の距離関係を表したり、”あま~い”が文字でこんなにも強調されるなんて、デザインの力はすごいですね」

神戸セミナー2日目、終了! ~参加者の感想は?

最後に、講師のお2人から。

下田さん「長い時間お疲れさまでした!今日を機会にぜひ”Rethink”を使って地元の魅力を伝えてほしいなと思います!」

佐藤さん「”Rethink”というのは普段、自分が見ている視点とは違ったところから見るということ。視点を変えた先には新しい発見があります。これから地元を違った視点で見ていただいて、新たな発見を外部にアピールしてほしいなと思います。本日はありがとうございました!」

 

締めには、Rethink Creative Contestという、地元の魅力を地元のクリエイターが表現して競うコンテストの紹介が。
2021年のテーマは、「地元のアフターコロナをRethink!」。これから必ずやってくるアフターコロナに向けて、あなたの地元の「当たり前だと思っていたこと」「意外と知られていないこと」「ちょっと残念なこと」を魅力的に伝えて下さい、ということで、A4タテサイズのポスターを創るというのが課題です。IllustratorやPhotoshopといった専用ソフトを使わずとも、Wordなんかで作成してもOKなんですって。最優秀賞となるRethink PROJECT賞には、賞金50万円が贈呈される!ということで、デザインやクリエイティブのコンテストとしてはかなり大盤振る舞いなんです。2020年のRethink PROJECT賞は、沖縄の意外な風習を紹介したユニークな作品。受賞作を見てみたい方は、2020コンテストの審査結果ページをチェックしてみてくださいね!

 

そして…
神戸セミナーはこれだけでお終いじゃなく、特別講座があるんです。「Rethink Creator PROJECT神戸特別版講座」は、神戸からクリエイティブな人材を創出するためのプロジェクト。事前課題を提出し、選考の結果、30名限定で無料のデザイン基本講座が受けられます。
続いて、再度課題提出⇒選考ののち、15名がデザインの発展講座(こちらも無料!)が受講可能に。実務で求められるクリエイターの技術・知識が学べるだけでなく、修了後からフリーランスとしての活動ができるよう、名刺などのツール制作も講座内で行うなど、お仕事に繋げるための技術習得に特化した内容です。本気でデザインを学び、仕事にしたい方のための豪華講座なんです。Rethink Creator Seminarに参加した方のうち、一定の条件(PC環境や講座への出席状況など)をクリアし、課題の選考を通過した方のみが受講できる特別版講座。ユネスコに認定されているデザイン都市・神戸ならではの取り組み。来年の開催は現在のところ未定ですが、気になった方は是非今後の動向をチェックしてください!

 

Rethink神戸セミナー2日目、これにて終了!
実際に参加くださった皆さんのアンケートからは、以下のような感想が寄せられました。

・デザインに関しては初心者だったが基本の基本に触れることが出来て有意義だった。
・デザインをする上で何を考えながら制作物を作っていくのかの過程が少し見られて一緒に考えることが出来てとても勉強になりました。
・オンラインでした。楽しい気持ちで参加していましたが、気付けばドキドキしていました。
客観的な参加から、主体的な、自分事としての参加に変わっていったからだと思います。

ちなみに、参加者の満足度は95%以上!※
多くの方がクリエイティブに触れ・学び・実践し、刺激や楽しさを感じてくださったようです。
今回のお題となった「KOBEスイーツ」のように、たくさんの人にもっと広めたい地元の<推し>。
参加者の方が明日からさまざまな発見・発信をして、神戸が小さな推しでいっぱいになるのが楽しみです!

※参加者アンケートで「とても満足できた」「満足できた」と回答された割合

 

Rethink Creator Seminarページへ>>

釧路セミナーのレポートはこちら>>

Rethink Creator Seminar、あなたもチャレンジしてみませんか?

Rethink Creator PROJECT神戸セミナーの2日目、いかがでしたか?「面白そう」「自分も参加してみたいな」と思った方は、以下のページから今後のセミナー開催予定をチェックしてみてください。ご自身の地元にも、Rethink Creator Seminarがやって来るかも?リアル&オンラインのハイブリッド開催だから、開催地外からのオンライン参戦もOK!デザイン・クリエイティブ経験の有無は問いません。未経験者も初心者も大歓迎。エリア毎に例題やワークショップのお題は毎回変わるから、このレポートを読んでくださった方も新鮮な気持ちで受講できるはずですよ。

約2時間半のクリエイティブ体験で、地元を視る目がガラリと変わり、創造の芽がぴょこんと顔を出す。
Rethink Creator Seminarで「地元を誰かにまかせない」あなたに、出会ってみてください。

 

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